デュアルパーパスの特徴
ここ近年急激に人気を高めてきているバイクのタイプがデュアルパーパスです。
ただしデュアルパーパスはネイキットやオフロードなどと異なり、明確にジャンルとタイプが定まっているわけではないので、分類方法により「マルチパーパス」や「アルプスローダー」「アドベンチャー」などといった名称が使われることがよくあります。
非常に近いタイプとして「モタード」というものもあるので、あまり厳密にジャンルを定義するよりは、どういった用途で使用するかということでバイクを選ぶようにするのがよいと言えます。
一般的にデュアルパーパスとして分類されるバイクに共通している特徴として、積載性に富みつつ長距離の移動もしやすい走行性を持っているということが挙げられます。
長距離ツーリングに向いたバイクということで言うと、クルーザーやツアラーといったバイクがありますがこのデュアルパーパスは一般公道だけでなくオフロード走行にも特化しているというところが注目ポイントになります。
系譜をたどってみると、現在デュアルパーパスと言われているバイクはもともとはオフロードバイクの一種から派生したものとして扱われています。
歴史的にはパリ・ダカールラリーなどのオフロードを長距離走破する耐久レースで使用されていたタイプのバイクを一般向けに開発をしたものとなっています。
そのためデュアルパーパスはオフロード寄りの構造をしていつつ、オンロードでの移動にも安定的な性能を発揮できるというなかなか分類しづらい形状をしているのです。
デュアルパーパスバイクの良さ・メリット
現在のデュアルパーパスブームのきっかけになったと言えるのが映画「バイオハザード」シリーズです。
もともと映画とバイクというのは相性がよく、劇中で使用されたバイクが直後からブームを作ったということは過去何度もあるのですが、特にバイオハザードシリーズは作中にバイクが数多く登場することでよく知られています。
特に2016年12月に公開された「バイオハザード:ザ・ファイナル」はBMWの「S1000XR」というモデルが重要な役割を果たしたということで一気に注目を浴びるようになりました。
バイオハザードの作中は文明が荒廃した世界が描かれていたこともあり、未舗装道路や荒れ地を颯爽と走行していくデュアルパーパスが選ばれたということはまさにぴったりの選択だったと言えます。
実際にデュアルパーパスのバイクには乗る人の冒険心を掻き立ててくれる魅力があり、どこまでも走行をしていけるような感覚を覚えさせてくれるのがメリットです。
デュアルパーパスの代表車種
デュアルパーパスは輸入車が強い印象がありますが、国産バイクでも有名車種がいくつかあります。
ホンダのNC750X ABSやスズキのVストロームDL650などは海外でも高い評価を得ているバイクです。